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9月15日 -ムンバイ交通事情-

せっかくの土曜日でしたが、朝から晩までほとんど1日中寝ていました。
下痢で体力をかなり消耗しているからか、いくらでも寝られます。
結局、18時間近く寝ていたような。
日本だと三連休で今ごろどこかに遊びに行ってるだろうに、なぜインドのベッドで腹痛に耐えているんだろう……などと考え始めると涙が零れそうなのでやめました。

今日は特にエピソードなし、で終わらせようとも思いましたが、せっかくなので、以前から予告していたムンバイ交通事情を紹介します。
この交通事情、私がムンバイについて大嫌いなものの1つです。
大変残念なことに、今回の内容に一切誇張はありません。

・とにかく渋滞
道路は常に渋滞しています。
人口の増加に交通網の整備が全く追いついていません。
東京23区よりも狭い面積に1600万人以上も住んでいるのに、地下鉄どころか市電すら存在せず、必然的に移動手段は車が主となります(バスはどうにかありますが、これだって立派な車なので渋滞の原因の1つです。)。
その一方、道路整備は増加する一方の自動車の数に全く追いついておらず、必然的に街中で渋滞が起こります。
その渋滞のひどさたるや、車が全く動かなくなることも珍しくありません。

・交通ルールが滅茶苦茶
ムンバイに交通ルールはありません。
これは比喩ではありません。
「赤信号で止まる」ということを彼らが認識しているかどうかさえ謎です。
どんな狭い隙間でも、運転手がいけると思えば突っ込んでいきます。
日本だとありえない隙間にタクシーが突っ込んでいくときのスリルたるや、目を開けていたら気が狂いそうです。

車線は一応書いてありますが、あってなきがごとし。
3車線道路に5台の車が平行進行しているという程度で驚いていては、この街では生きていきません。
そもそも、彼らは車線変更や道路を曲がるにあたってウインカーを出しません。

要するに、「自分の行きたいように行く」のが彼らの流儀です。
自己中心的なドライバーしかいない路上というか。

それゆえ交通事故も頻発します。ムンバイに来てから1か月足らずですが、私が体験した(つまり、タクシーに乗っていたときにぶつかられた)事故の数は3件、目撃した事故(衝突してとまっている車など、事故後も含む。)は優に30件を超えています(それでも、運転の無茶苦茶さからすれば少ないと言っていいと思いますが。)。
ただ、渋滞であるためにスピードがあまり出ておらず、重大な事故に繋がることはあまり無いようです。私が体験した事故も、車線変更の際にお互いに車同士が譲らず「危ないな」と思っていたら案の上ぶつかって衝撃を感じたという程度で、怪我をするほどの危険性はありませんでした。
ちなみに、その後運転手同士が大声で口論を始め、朝のさわやかな気分が一瞬で真っ黒に塗り替えられたことは余談です。

Img_2555また、恐ろしいことに、ムンバイには青信号の残り時間を示すカウンターが、多くの信号の下に備え付けられています。
日本にも似たようなカウンターはありますが、それは赤信号の間を示すカウンターであり、待ち時間を示すものです。

ムンバイのような世紀末交通無法伝説地帯で、「青信号が残り何秒か」を示すカウンターを置くのは、狂気の沙汰としか思えません。
世界の中でも運転マナーが良いと思われる日本でだって、青信号の残時間カウンターを置いたら駆け込み事故が続発するでしょう。
案の定、どの車も青信号の間に渡ろうとして、最後数秒はいつも無茶な加速の嵐になっています。

・クラクションがうるさい
とにかくどの運転手も鳴らさないと損をするかのようにクラクションを鳴らします。

Img_2562

運転手のハンドル上の手のポジショニングは、最初からクラクション上にあり、いつでもどこでも鳴らせるように準備されています。
彼らの頭の中には、「ハンドルは10時10分」という日本の常識は微塵も存在しません。

また、クラクションの意味は、「どけ」、「邪魔だ」、「俺が行く」、「ここには俺がいる」というものであり、そのいずれもが自己主張のためのものです。

教習所で、「クラクションは本当に必要なときにしか鳴らしていけない」、「歩行者に向かってクラクションを鳴らすのはもってのほか」という教育を受けてきた日本人には厳しい環境です。

・車優先
歩行者優先という概念は存在しません。
全ての自動車は「轢かれる奴が間抜け」という発想で動いています。

右折や左折の際は、クラクションを鳴らしつつ、ほぼ減速せずに車が突っ込んできます。
歩行者は皆器用に避けていますが、なぜ公道で命のやりとりをしなければならないのか。
私も轢かれかけたことは1度や2度ではありません。

道端に落ちている糞が犬のものか人のものかわからないという恐ろしさもあり、とことん歩行者にやさしくない街です。

・排気ガスの嵐
大量の車が狭い道路にひしめき合っているため、道路上は排気ガスで煙っています。
後述のように、タクシーは通常窓を開けて走りますので、あっという間に気分が悪くなること確実です。

ちなみに、埃と排気ガスがほどよくミックスされたムンバイの空気はとても悪く、東京なら公害訴訟が発生しているでしょう。

・物乞いの包囲
タクシーに乗っていて、渋滞で車の移動が止まると、どこからともなく物乞いが寄ってきます。
小さな赤ん坊を抱えた女の子の物乞いが窓に寄ってきて、それを追い払うときの後味の悪さ(それも計算なのでしょうが…)といったら筆舌に尽くしがたいです。
先進国の人間の傲慢であることは百も承知ですが、それでも道路で停止する度に、いたたまれない気持ちにさせられてしまうのは、正直たまりません。

・劣悪なタクシー事情
9割近くのタクシーには冷房がついていません。
したがって、彼らは窓を開け放して窓からの風を冷房代わりに移動します。
これがカリフォルニアのドライブなら気持ち良いのでしょうが、残念なことにここはムンバイ。
周囲は排気ガスと埃まみれの空気です。
どこからともなく風に漂って原因不明の悪臭が漂ってくるのは日常茶飯事。

かといって、窓を閉めるという選択肢はそれはそれでありえません。
まず、暑さに耐えられません。
ムンバイの気温は12月から2月までのごくわずかな期間を除いて、常に昼間はほぼ30度を越えます。湿度もかなり高めです。
こんな状況で冷房なしに車の窓を閉めるのは自殺行為です。

また、もう1つの深刻な問題として、運転手の体臭という理由もあります。たぶん、シャワーをあまり浴びていないのではないかと思われますが、全員がほぼ例外なく臭いというのは一体なにごとか。
窓を閉めたら私は窒息死するでしょう。

ついでに言えば、きちんとした会社がアレンジしたものでない限り、タクシーで外国人はほぼ100%料金を吹っかけられます。

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他にも言いたいことは色々ありますが、長くなったので今回はこの程度にしておきます。

これらは、旅行先で体験する分には、「大変だったね」、「ひどかったね」で土産話になろうものでしょうが、実際に毎日そこで生活している人間にとってはたまったものではありません。
日ごとのストレスのたまり方が半端ではなく、最近の深刻な悩みです。

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