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インド外資規制解説その8 -外国機関投資家(Foreign Institutional Investor(FII))による投資規制①-

ようやく体調が回復してきたので、外資規制解説を再開したいと思います。

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前回、「次回以降はCompanyを取り上げる」と書いたのですが、Foreign Institutional Investment(外国機関投資家による投資)とInvestment as Foreign Venture Capital Investor(外国ベンチャー投資家としての投資)についての解説がまだでしたので、先にこれらを取り上げていきたいと思います。

というわけで、今回と次回は、Foreign Institutional Investment(外国機関投資家による投資)に関する規制の解説です。
インド法上の外国機関投資家(Foreign Institutional Investor(FII))は、日本法でいうと、「外国籍の適格機関投資家」にニュアンスが近いです。

インド法上、FIIとして登録可能なのは、以下の組織または団体です。

自らの利益のために資産運用する場合
年金ファンド、投資ファンド、保険会社または再保険会社、寄付基金、大学ファンド、慈善基金等

投資家その他出資者(アンブレラ型ファンドの場合、親ファンドを含む。)の利益のために資産運用する場合
アセットマネジメント会社、証券信託会社、投資分散機関(institutional portfolio manager)、受託会社、銀行等

FIIとしての登録は、Securities Exchange Board of India(SEBI)に対して行います。
※インド法上、「SEBI」と言った場合、インド証券取引法(Securities Exchange Board of India Act)と、インド証券取引委員会(Securities Exchange Board of India)のいずれかを指しています。
いずれを指しているかは通常文脈で見分けるのですが、1つの文章に、法律としてのSEBIと証券取引委員会としてのSEBIの双方が出てきてconfusingな場合には、前者は「SEBI Act」、後者は「SEBI」と記載されるのが通常です。

ちなみに、FIIはSEBIに登録すると同時に、Reserve Bank of India(RBI。インド連邦準備銀行)から、FIIとしてインドで活動することの認可ももらう必要がありますが、SEBIに登録を申請すれば、自動的にRBIに認可申請したものとみなされるため、窓口としてはSEBIのみになります。

Foreign Exchange Management Act (外国為替管理法。FEMA)上、外国投資家が全てFIIとしてSEBIに登録することが要求されているわけではなく、あくまでも「登録すればFIIとしての扱いを受け、FEMA上のFIIに対する規制に従う反面、FIIにのみ認められている各種行為が可能となる」というだけです。

さて、FIIとしてSEBIの登録を受けることの最大のメリットは、インドの会社が発行する有価証券の売買が、一定の規制に従うことを条件として、自由に認められるという点にあります。
「有価証券の売買」には、株式その他上場有価証券(社債等)を株式市場で売買することのほか、市場外で上場有価証券及び非上場有価証券を売買することも含まれます。

FII及びそのサブアカウントは、証券取引所において、印刷関係の企業を除くインド企業の株式その他上場有価証券(社債等)を市場価格で売買することができ、この売買についてはRBIの承認は事前事後を問わず一切不要です。

また、FII及びそのサブアカウントは、市場外で上場または非上場有価証券を売買することができます。ただし、インドでは市場外取引といえども、当事者が自由に価格を定められるわけではなく、原則としてSEBI及びRBIが承認した価格(株式市場価格)により売買を行う必要があります。

その他、FIIには、

・インド国内における保管管理者(custodian)を任命すること
・インドへの投資により得た全ての利益を自由に本国送金すること

こと等が認められています。

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次回はFIIによる投資の内容に関する規制の解説です。

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