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インド外資規制解説その10 -外国機関投資家(Foreign Institutional Investor(FII))による投資規制③-

前回の記載に一部誤りがあったので訂正しました。訂正点は以下の通りです。

・「FIIによる100%債券投資がFIIの投資全体の9割近くを占めている」というのは私の誤解(というか英語の読み違え)でしたので、削除しました。大変失礼しました。
(実際にFIIによる投資のどの程度の割合が、70:30投資なのか100%債券投資なのかは、手元に資料が無いため、不明です。)

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さて、FII投資規制の最終回です。

前回、

・FII(及びそのサブアカウント)は、原則としてその投資金額の総額の30%を超えて債券に投資することができない(以下、便宜上、「70:30投資」といいます。)
・ただし、例外的に、SEBIに登録すれば、その投資の100%を債券に振り向けられる(以下、便宜上、「100%債券投資」といいます。)

と書いたわけですが、実は、FIIによる債券投資については、投資対象に対する規制のほか、総額規制がかかっています

少し古い資料になりますが、2005年3月現在、全てのFIIによる債券投資の総額の上限は17億5000万ドルとされています。
(なお、総額上限はSEBIが市場状況をみながらタイムリーに変えることができるとされているため、2007年10月現在の上限は、上記と異なっている可能性があります。)

さらに、この17億5000万ドルの上限には、それぞれ内訳としてサブの上限があります。
すなわち、70:30投資において債券投資する場合の、全てのFIIによる投資額の上限は2億ドルであり、100%債券投資する場合の、全てのFIIによる投資額の上限は15億5000万ドルとなります。
また、corporate debt(社債)に対する投資には、さらに別途上限額が設けられており、5億ドルがその上限となります。

つまり、FIIが債券投資する場合、
①70:30投資においては、全てのFIIの投資額を併せて2億ドルを超えてはならず、
②100%債券投資においては、全てのFIIの投資額を併せて15億5000万ドルを超えてはならず、
③かつ、①と②における全てのFIIの社債に対する投資合計額が5億ドルを超えてはならない。
ということです。

なお、債券については上記上限、株式については前回までに述べた上限の限りにおいて、FIIは以下の各方法で株式または社債を購入することが認められています。

・公募増資(社債発行)への応募(ただし、株式については、その発行価額は、居住者に対する発行価額を超えてはならないとされています。)

・私募の引き受け(ただし、引き受け価額は所定のガイドラインに従った価格である必要があります。)

こうやって見てくると、FIIと言えども結構がんじがらめですね。
債券投資総額の上限を定めている趣旨は、よくわかりません。
推測するに、外国機関投資家がインド企業の大債権者となって、債権者によるコントロールを及ぼすことを防ぐ趣旨なのかもしれません。ただ、個別の企業に対する上限ではなく、FII全体の投資額の上限を定めていることからすると、もう少し別の意味があるのかもしれません。

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次回からは、Investment as Foreign Venture Capital Investor(外国ベンチャー投資家としての投資)の解説です。

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