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Rendezvous

(今回の内容は毒が強めですので、読んで不快感を抱かれる方がいらっしゃるかもしれません。あらかじめご了承ください。この先はインドおよびムンバイに対するネガティブな内容を多く含んでいます。読んで不快感を覚えられたとしても、一切責任は取りかねますので、自己判断でお引き返しください。)

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今日は、とあるご縁で紹介していただいた日本人駐在員の方と食事に行ってきました。
ムンバイ暦が3年近いベテラン?の方で、ムンバイの前はニューヨーク、ロンドン、デュッセルドルフ等にいらっしゃったそうです。

ムンバイの品揃えのいい店や美味しいレストランなど、色々教えていただき、とても楽しかったのですが、何といっても激しく盛り上がったのは、ムンバイの住みにくさとインド人のウザさについて話したときです。

ムンバイの住みにくさについては、このブログでもさんざん書いてきたところですが、「あまりにも無秩序かつ不潔。およそ日本人の美意識に耐えられる街ではない」、「街としての魅力が皆無に等しい」、「マンハッタンの物価の高さと発展途上国の不便さを併せ持つ街」ということで概ね意見が一致しました。

今回初めて知ったのですが、インドでは場所を問わずビデオカメラの撮影が一般的に禁止されており、観光地等の一定の場所を除いては、許可なく街の風景を撮影することは違法であって、警察官が撮影を発見した場合、最悪カメラが没収されてしまうこともあるそうです。
特にスラムの撮影はご法度であり、もし外国のテレビ局等が許可なしに(まあ、許可を申請しても認可されないのですが)路上生活者やスラムを撮影しているのが発見された場合、最悪逮捕されることもあるそうです。
まるでどこかの共産主義国です。

その成果か、近年、日本(あるいはその他の外国)でインドの写真や映像が紹介されるときは、たいてい「インドにもこのような近代的なショッピングモールがある!」、「この最新のビルは、なんとインドの建物なのです!」というような形での紹介となっており、実際にはまだまだ残っているものすごい数の路上生活者やスラムは全く映っていないということがほとんどであるとのことです。

で、こういった写真や映像だけを見て、「インドは生まれ変わった。経済大国への道を歩んでいる」と正面から真に受けてしまう人が結構いるらしく、日本には特にそういった人が多いそうです。
日本の某テレビ局の現地派遣員が、「日本にはインドの『真実』の映像がまるで伝わっていない」とぼやいていたとか。

要するに、映像のレベルでは、今や「インドは著しく発展しており、最新の建物は日本やアメリカのものと区別がつかない」というイメージがスタンダードとなっており、それに反する映像は十分に伝えられないという現象が起こっているということです。
(ちなみに、テキストのレベルでも、「IT大国」というものすごい虚像が1人歩きしていたりします。「この国のブロードバンドの定義は256kbps以上」という恐ろしい事実を知っている人が、いったいどれくらいいるでしょうか。)

もちろん、インドが経済発展していることは事実であり、実際にその成長率は著しいわけですが、貧困、格差、階級、差別といったインドの負の側面が解消されているわけではないということも決して忘れてはならないと思います。
まあこのあたりは、実際にインドに住んでみれば嫌というほど体験できますが

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インド人のウザさについては、「平気で嘘をつく」、「金に汚い」、「時間にルーズ」、「話が長い」、「言い訳ばかりで決して自分の非を認めない」、「そのくせ自分の権利だけは主張する」、「他人を使うのは大好きだが自分が動くのは大嫌い」、「責任感がない」と、とにかくあまりお友達になりたくない資質を持っている者が多いということで概ね意見が一致しました。

インドに旅行したことがある人なら、一度はインド人の洗礼にあっているはずですので、だいたいわかっていただけるのではないかと。

なお、上記感想は、駐在員の方については現地雇用している職場のインド人についての感想、私については店員やタクシーの運転手等の日常生活で接するインド人についての感想です。
幸い、私の職場のインド人弁護士たちは、高い教育を受けた優秀な方が多く、皆十分に信用できる良い人たちです(それでも、時間にルーズな傾向はありますが…)。

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駐在員の方とは他にも趣味の映画の話等ですっかり意気投合し、また食事に行くことを約束したのでした。

ちなみに、食事の場所は私の職場に近いITCシェラトンホテル内の中華料理レストランだったのですが、ビール一杯ずつと普通の野菜サラダや鶏肉の炒め物、フライドライス等を注文しただけなのに、2人で5000ルピー(約15000円)近くになりました。
食材の質や味からすると、日本だったらこの半額以下だと思います。

インド(特にムンバイ)はものすごい格差社会なので、ちょっとまともなレストランで食事すると、同じ質で日本の1.5倍から2倍くらいの金額がかかってしまいます。
本当に住みにくい街です。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

本日の内容、「まさにその通り」ですね。
日本のメディアではインドの一部の姿しか報道されていないというのは以前からも言われており、特に新聞社には「中国でネタが尽きたので、次のトピックとしてインドを取り上げているだけ」と公言している記者も居ました。
住んでいる身としては、たまったものではありません。少なくとも、インドの真の姿を伝えるよう努力しないと・・・。

>まさこの 様

そう、まさにインドの真の姿が日本にはちゃんと伝わっていないんですよね。
インドの評価すべき部分は評価すべきですが、問題は問題としてきちんと認識、報道しなければ、マスメディアに乗せられた無根拠な「インドバブル」が起きかねず(既に起きているという話もありますが)、そうなったときに色々な意味で傷つくのは日本自身なんですけどね。

投稿: まさこの | 2008年1月10日 (木) 13時16分

そんなに合わないなら早く日本にお帰りになったほうがいいですね、インドのためにもあなたのためにも。
インドはあなたに来てくれと一度も頼んだことないでしょうしね。
勤め先の都合?人質とられてインドに遣られた訳ではないのだからそれもあなたの都合という訳で・・・。
インドとしてもあなたの強烈に否定的な主観をばら撒かれても迷惑ですよね。
あなたのコメントを見て私は特別不愉快という訳でもないですが、文句ばかりで非生産的、余りにも気の毒で・・・。これを見てdiscourageされてしまう未来の駐在員もいるかもしれないですね。それもまた気の毒だ。ブログは書いている本人が思っているより影響力が大きい。

> an indian 様

コメントありがとうございます。

今回の記事は、あくまで私(および一緒に食事に行った駐在員の方)がムンバイで生活して感じた主観的感想を(多少のデフォルメを交えつつ)書いたものであって、他の人がムンバイで生活して同じように感じるかどうかは私にはわかりません(ただ、一般的に日本人には厳しい環境であるということは間違いないですが)。

インドも場所によっていろいろな顔があるのでしょうし、旅行で来る人と生活している人とでは、また違うものが見えるのでしょう。

残念ながら、ムンバイに住むのはあまり快適ではない、ムンバイでの日常生活で接するインド人はあまり信用できない人が多い、というのが現時点での私の主観的感想ですし、実際にそのように感じている以上そのことを否定するつもりもありません(ただし、それはあくまでムンバイという街に対する感想であり、ムンバイでの生活が楽しくないということではありません)。

もちろん、それを表に出すかどうかは別問題であり、「インドに住んでいながらインドの文句、悪口を言うのは見苦しい」というご意見は理解できます。
ただ、このブログはもともと私が日常生活で感じたこと(およびインドの法律事情)を書くという目的で開設されており、私としては、「私が感じたことを私の判断において書くというこのブログのスタンスに不快感を覚えられるのであれば、閲覧しないようお願いします」としか言えません。

私ごときの書いたことで未来の駐在員がdiscourageされたら大変ですが、インドに関するブログをお書きになっている人の中には、インドに関して肯定的なご感想をたくさん書かれている方もいらっしゃると思いますよ。

投稿: an indian | 2008年1月10日 (木) 22時15分

同感ですよ、私も旅人でないからあなたの言っていることはよくわかります。

でもね、ガキじゃあないんだから。

あなた、エリートでしょう。エリートはノブレスオブリージュを感じて、すべてを飲み込んで頑張るんです。つらいことがあれば全部コントにして。
エリートは「インド人がうざい」なんて品の無いコメントはしない。あるがままをrespectして、それに飽き足らないならその対象か、自分を変えようと努力するのがエリート。うざい、なんて言わなきゃ、コントでかっこいいままでいられるんだから。

格好つけましょうよ。痩せ我慢、思い出しましょうよ。

そもそも、私が「コント」に対して直球、しかも剛速球を投げているとしたらそれこそお笑いで申し訳ないですけどね。

でもね、同胞、応援しています、一緒に頑張りましょうよ。
外で頑張らなきゃ、日本人の将来は無い。インドはそんな我々を受け入れて住ませてくれて、働かせてくれている。これも一面の客観的な事実。

投稿: an indian | 2008年1月11日 (金) 02時25分

私も、読ませていただきながら、寂しい気持ちになっていました。インドの方の悪口はよく書いてあるけれど、 一生懸命インドで生きるしかない人たちを見下しているような表現に、胸を痛める読後感もありました。 
日本のマスコミのムンバイの取り上げ方ですが、この前、新聞でムンバイのスラム街に住む赤ちゃんとお母さんが食べるものがなく栄養失調で痩せ細る記事がありました。ムンバイに住むスラムの人たちが、何日も食べられず、生きていけないと涙を流す記事にも出会いました。こちらに書かれているインド人を見下す内容と、
「いかにして飢餓寸前のスラム街で苦しむ現状を伝え、同じ地球人として、痛みを共感し救う方法を見いださねば。。」 
と連載されていた記事とは、 あまりにも違う世界観に、悲しくなりました。 
私は、教員ですが、教え子には、弁護士になってほしくないと思いました。 だって寂しい。。他の国の人を見下す言葉をブログにのせてしまうなんて。 
私こそ、失礼なコメントですね。。削除なさって下さい。 
私は、マザーテレサの死を待つ家の話を思い出します。「日本人の最大の敵は、困っている人がいても無視できること。」テレサのお言葉でした。
大丈夫です。私は、もう閲覧は、やめます。 
本当に失礼、お詫びいたします。読んでいて、悲しかったです。

>空 様

私はインドを見下したことはありませんし、インド人やスラムに住む人々を見下したこともありません。

たとえ場所が日本の都市であったとしても、そこがムンバイと同じような環境であれば記事に書いたことと同じことを書くでしょうし、同じくそこに住む日本人に、「平気で嘘をつく」、「金に汚い」、「時間にルーズ」等の資質を持つ者が多ければ、やはり同じことを書くでしょう。

そこには、「インドだから」、「インド人だから」、「スラムの人間だから」という理由は一切ありません。
例えば、アメリカの街で同じような目にあえば、私はその街とその街に住むアメリカ人について全く同じことを書くでしょう。

「たとえ嘘をついても、タクシー料金を吹っかけてきても、空港で頼みもしないのに荷物を勝手に持って行って法外な料金を請求してきたとしても、、一生懸命インドで生きるしかない人が生活に困ってやっていることなのだから、日本人がそのことをあげつらうべきではない」、とおっしゃりたいのでしょうか。
それこそ先進国の人間の傲慢であり、上からの同情を押し付ける、インドやインド人を見下した物の考え方だと思いますが。

また、スラム街の人々の救済の件は記事の論旨とは無関係です。私は「スラムの人間なんて放っておいていい」とは一言も言っていませんし、またそのように思っているということも一切ありません。
ご気分を害されるかもしれませんが、ムンバイのスラムの人々を救済するための具体的活動については、少なくとも日本の新聞記事を読んだという他には具体的には何もしていないであろうあなたよりも、私の方が貢献しているはずであるという自負もあります。

「ブログという公共に開かれている媒体で、他の国の文句や悪口を書くことは見苦しい」、「毒舌が過ぎる」というご批判であれば甘んじてお受けしますが、「私がインドおよびインド人を見下している」との誤解の下、的外れな話を引き合いに批判されるのは心外ですので、きちんと反論させていただきました。

インドには素晴らしい場所がたくさんあり、それ以上に素晴らしい人もたくさんいます。
ただ、残念なことに、ムンバイでの日常生活には多くの日本人駐在員にとって不快な要素が多いこともまた事実なのです。

なお、もう1ついただいたコメントに対しては、「ご自分を上位に置いた、上からの同情の押し付けは私には不要です」と回答させていただきます。
たぶん、インドの人々も同じだと思います。

投稿: 空 | 2008年1月12日 (土) 02時48分

もしかしたら、ここで吐き出さないといられないほどお辛かったのでしょうか。本当の心の豊かさ、慈しみ、品のある優しさについて、考えさせられました。

投稿: 空 | 2008年1月12日 (土) 02時53分

スイスの某都市でインド人とよく接します。いい生活しているよ、彼ら。

>TKN先生

インド人はヨーロッパと中東にはかなり移住しているみたいですね。ドバイにもたくさんいるそうです。

同僚に聞いたところ、若いころにアメリカやヨーロッパに留学したインド人(超大金持ちの子女が多いそうです)は、インドに戻らずにそのままそこに定住してしまう傾向が強いそうです。
一時期の中国と同じような感じですね。

投稿: TKN | 2008年1月12日 (土) 21時50分

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