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印度学生茶道普及協会(前編)

少し前の話。

事務所の所長から、「娘のcollegeでの発表を手伝ってやってほしい」との話が来ました。
娘さんは、今collegeに通っているそうなのですが、授業の一環で日本文化についての発表を行うらしく、日本文化について色々説明してあげてほしいとのこと。

しばらくして直接娘さんから電話があり、「collegeでの発表に立会い、自分たちがデモンストレーションで行う『Japanese Tea Ceremony』を指導してほしい」との依頼を受けました。

お茶。

自慢ではありませんが、生まれてこの方、お茶会に参加したことなどありません。
当然、茶道の作法など知る由もありません。

しかし、自国の文化を教えてほしいと言われて、「わからないからできません」と答えるのも恥ずかしい。
何より、せっかく相手が日本に興味を示してくれているのですから、国際友好の観点からもここは全力で協力すべきでしょう。

ということで、印度学生茶道普及協会の会員となる決意を固めることに。

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発表に先立ち、打ち合わせしたいということで、実際の発表から1ヶ月ほど前に、娘さんを含む発表チームとカフェで直接会うことになりました。
発表チームのメンバーは、男2人、女4人の6人。

茶道の歴史から聞かれたので、とりあえず前日ウィキペディアで仕入れた知識をもとに、創始者の千利休とその後の流派の分裂について説明。

まさかインドで武者小路千家について語る機会があるとは思いませんでした。

続いて作法。
これもインターネットで仕入れた知識を元に説明します。
ちなみに、流派は裏千家にしました(表千家は難しかったので…)。

飲む前に一礼すること、右手で茶碗の側面を、左手で底を持つこと、飲む前にお茶碗を回転させることなどを説明し、目の前のコーヒーカップを使って実践します。
自分たちも練習したいとのことだったので、皆でコーヒーカップを持って練習。
お茶碗の回転の方向を厳しく指導する私の姿は、まさに茶道の鬼軍曹。
周囲からは相当不気味に見えたことでしょう。

「飲み終わった後は、お茶を立ててくれた方に一礼して、『結構なお手前でした』と言います。」という私の説明を聞いて、ノートに「Kekko-na-otemae-deshita」とメモを取っている彼らの姿がいとおしくてなりません。

なぜか、この「Kekko-na-otemae-deshita」という言葉の響きがインド人には面白く聞こえるらしく、皆連呼しては笑っています。
どういう意味かと聞かれて、最初は「Good Style!」だと答えたのですが、さすがにあんまりだと思い、「Thank you for your hospitality」と言い直しました。

それにしても、連呼して笑っている姿はまるで高校生です。
ちょっと気になったので、皆に年齢を聞いてみたところ、なんと全員18歳または17歳であることがわかりました。
インドのcollegeは、16歳から入学するコースと18歳から入学するコースがあるそうで、彼らはそれぞれのコースでの入学者が混じったチームだそうです(ちなみに、娘さんは18歳入学コースとのことでした)。

顔が濃いので気がつかなかったのですが。そういえば話し方や笑い方、はしゃぎ方など、大学生というにはちょっと幼い感じです。
女の子たちが、しょっちゅうすごい勢いで携帯電話をいじくっているのを見て、女子高生の携帯電話好きは世界共通なのだなあと。

茶道についての説明が一通り終わった後、他の日本文化についても色々聞かれました。
かなり綿密に調べているようで、茶道や着物等のいわゆる伝統的な日本文化だけでなく、電化製品やアニメ、マンガ等の現代文化についても着目しており、また、経済立国としての近代日本の構成についても分析しています。

質問を受ける場合、質問の内容で質問者のレベルがだいたい把握できてしまうものですが、彼らの質問からはとても高いレベルの意識を感じました。
この国でcollegeに通っている学生(多くは、その後専門大学院に進学)は、エリート中のエリートなのだということを実感。
英語で活発に議論しつつ、的確な質問をしてくる様は、日本のそこらへんの4年生大学の学生など足元にも及ばないと思います。

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2時間ほど話し、一通り聞きたいことは聞いたということで、この日は終了。

その1ヶ月ほど後、発表の日にcollegeに招かれました。

-後編に続く。

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