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北インド旅行記 -バラナシ・ブッダガヤ編①-

5月2日(金)

朝10時半の飛行機で、デリーからバラナシに移動し、バラナシ空港に到着。
飛行機には、欧米人観光客と思しき人たちがたくさん乗っていました。

Img_3045とても小さな空港で、見た目は貨物置場のようです。         

                                       

あらかじめピックアップサービスをお願いしていた車に乗り込み、宿に向かいます。
途中で車を降り、さらにオートリキシャに乗せられて、迷路のような路地をぐるぐると移動し、ようやく宿につきました。

バラナシの宿はこちら。
http://www.geocities.com/friendsguesthouse/varanasi

某ガイドブックにも載っている、かなり有名なバラナシでの日本人御用達のゲストハウスです。見た目もいかにも日本人宿という感じです(ちなみに、写っている男性はオーナーのRajajiさんです)。

Img_3053                                        

                                          

バラナシにはガート(Ghat)と呼ばれる沐浴場が何十も連なっているのですが、その中でもメインガートと呼ばれているのが、ダシャーシュワメード・ガート(Dashashwanedh Ghat)です。
今回の宿は、このガートから歩いて2分くらいのところにあり、とても便利です。

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部屋から見えるガンジス河は、こんな感じです。      

                                            

Img_33005月の暑さを考えて、エアコン付の部屋をお願いしていたのですが、部屋にあったのはこれ(写真が少し見にくくなっていますが、左下の機械です)。                            

室外機がないエアコン??
下の部屋にいた日本人の人に聞いてみたところ、どうも、機械内部の水に向かって扇風機を回して、その気化熱で温度を下げる機械のようです。

…嫌な予感がします。

とりあえず試してみたものの、予想どおり全く涼しくなりません。

まあ、宿泊代が300ルピーということを考えると文句は言えません。
とりあえず一休みして、散歩に出ることに。

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10分で嫌気がさして、部屋に戻ってきました

とにかく町が汚い。

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噂には聞いていましたが、ここまでひどかったとは。
そこら中に、野良牛、野良犬、野良猫、野良ヤギがいて、しかも道路のいたるところに糞が落ちています。
人間も負けずにものすごい数がいて、街はゴミだらけ。
猛暑で増幅される動物の糞とゴミから出る悪臭。
バイクやオートリキシャが行き交うたびに舞いあがる大量の埃。

こういうカオスがいい、という人もいるんだろうなとは思いますが(だからこそ、日本人バックパッカーが大量にバラナシにやってくるのでしょう)、残念ながら私には無理なようです。

部屋に戻った後、ゲストハウスにあった時刻表で明日のブッダガヤ行きの電車の時刻を確認していたところ、オーナーから、「今日バラナシ駅に行って、電車のチケットを取っておいた方がいい」と勧められ、ガートを見る前にバラナシ駅に行くことに。

再度汚い路地裏を通り抜けて、駅に向かいます。
駅も人、人、人。
切符売場も、ものすごい人数が並んでいます。
床に寝転んでいる人もたくさんいました。

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窓口をたらいまわしされたり、意味不明な指示をされるなど、切符を買うまでにインド人の波に揉まれてたっぷり1時間近くかかり、疲労困憊。

いつも思うのですが、インド人は本当に過密に強い人種だと思います。日本人もかなり人間の過密状態には強い人種だと思うのですが、インド人はその遥か上を行く耐性を持っているように思います。

こういう「どこにいっても人間だらけ」という状況に耐えられるからこそ、これだけ人口が多いにもかかわらず、インドでは社会秩序が成り立っているのかもしれません。
過密に弱い欧米人あたりだと、日常生活レベルでこれだけ人と人との間の密度が高まってしまうと、心が殺伐としてしまい、暴動が頻繁に起こって社会の治安が保てないような気がします。

ようやく部屋に戻り、一休み。
駅に行ったのは往復時間も含めて2時間ちょっとのことなのに、ものすごく体力を消耗しました。

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夕刻になり、ガンジス河に向かいます。

ガートから見る夕刻のガンジス河は、素晴らしく雄大でした。

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Img_3067Img_3072           

                   

心のテーマソングは、もちろんこれ。

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ここが聖地ガンジス河か…と、感慨に浸っている暇もなく、大量のインド人が次から次に声をかけてきます。

1時間ちょっとガートを歩いていただけで、確実に100人以上には声をかけられました。
うち10人くらいは、「バラナシ、歯ブラシ、スバラシイ」と言って声をかけてきました。
かのドラマは、インド側でも有名になってしまっているようです。

誰が教えたのか、多くのインド人は片言の日本語で声をかけてきます。

「エハガキ、ヤスイヨ」とか。
「ボート、ノラナイ?」とか。
「カネクレ」とか。

頼むから、ゆっくり、心静かにガンジス河を見させてください…

教えた日本人を竹刀で殴りつけて反省させてやりたい言葉もたくさんかけられました(全部脈絡がなく意味不明)。

「ワタシハ、ニホンノソウリダイジンデス」とか。
「オマエ、オカマダロ」とか。
「オニーサン、チ○チ○、ミエテルヨ」とか。

いいかげんげんなりして、日本語で話しかけてくるインド人は片っ端から無視していたのですが、インド人の子供にすれ違いざまに、「ウワ、コノヒト、ユニクロノシャツナンテキテルヨ」とに言われたときは、なんだか無性に悲しくなりました。

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心を無にして、ガートを下流に向かって歩き、有名な火葬場のあるマニカルニカー・ガート(Manikarnika Ghat)までやってきました。
6つほど設けられた火葬場に、人が次々と運び込まれ、ガンジス河に浸された後、燃やされていきます。
周囲は煙に包まれており、独特の雰囲気のある空間でした。

ここで荼毘に付され、遺灰がガンジス河に流されると、輪廻から解脱できると信じられており、インド国中から死期の近い人が集まってくる場所でもあります。
中には、そろそろ死期が近いかと思ってバラナシまで来たものの、思ったよりも自分の生命力が強く、死ぬ前にバラナシ滞在費用が尽きてしまって国元に帰っていったという、悲劇なんだか笑い話なんだかわからないような話もあります。

ここは近接しての写真撮影が禁止されています。
が、禁止されていなくとも、近接撮影は死者への冒涜であり、何か特別に伝えたいメッセージがない限りは、すべきではない行為でしょう。少なくとも、観光客が興味本位で写真を撮っていい場所ではないと思います。

と、しばらくガートで火葬場を眺めていると、例によってインド人が寄ってきました。

観光客は火葬場に近づいてはならないので、上にある建物の窓から見るように、とのこと。
これをすんなり信じるほどインド慣れしていないわけではありませんが、確かに上から俯瞰で見たほうがよく見えるかもしれないと思い、移動することに。

移動したから良いかと思っていたら、さっきのインド人がついてきて、頼みもしないのに説明を始めます。
目の前の光景を静かに見たかったので、「静かにしてくれ」と数回言ったのですが、説明をやめようとしません。しばらくは我慢していたのですが、厳かな光景を雑音でかき乱されることがたまらなくなり、「わかったから向こうに行ってくれ」と50ルピーほど渡したところ、あっさりどこかに行ってしまいました。

ようやく静かになり、しばらくの間、火葬場の様子を見続けました。
日本の火葬場では、棺を火葬機械に入れる場面と、火葬が終わって出てくる場面までの間に断絶があり、実際に燃えているところは遺族の目には触れません。
それに対して、目の前の光景は、まさに人間が燃えている場面がはっきりと見え、否応なく「死」が突きつけられます。
もしかしたら、日本の火葬システムは、遺族への配慮が嵩じて、遺族が故人の「死」を認識する最も重要なプロセスを省いてしまっているのかもしれません。

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火葬場の裏には、火葬に使う薪が山と積まれていました。この薪はそこそこ高いそうで、遺族がこの薪を買えない場合、ガス火で火葬されるということもあるそうです。                

火葬場の緊張感に少し疲れたこともあり、ゲストハウスに戻ることにしました。

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明日は午前5時20分バラナシ発の電車に乗ってブッダガヤに向かいます。
朝4時半にオートリキシャのピックアップを依頼し、部屋の扉を開けました。

暑い…

部屋中に熱気がこもっています。
例のエアコンもどきを作動させましたが、まるで効果なし。

ベッドに横になったものの、マットレスが体温より暖かいとはなんとしたことか。
たっぷり熱気を吸ったマットレスが熱気を吐き出しており、電気毛布の上に横になっている気分です。

結局、この日は早めに横になったものの、あまりの暑さに朝までほとんど一睡もできませんでした。

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つづく

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コメント

バラナシは私は神秘的で好きでした。
いろいろな国の考え方があるのだと実感できる場所だと思いました。
死体が運ばれてくるのも最初は不思議ではあったけど、でも、それが不思議と思うこと自体固定概念を抱いてるのかなーとも考えました。

ところで、また近い日のうちに日本に帰国されるのではないですか?
3日の講演会に参加すると思います。
楽しみにしています!
上司もくるとおもいます!

>インド人 様

ガンジス河は、火葬場も含めてとても素晴らしかったです。
信じられないくらい汚いバラナシの街並み(ゴミだらけ、動物(人間?)の糞だらけ)と、妙に観光客ずれした大量のインド人には、どうにも閉口しましたが。

6月の帰国は、一時帰国ではなく本帰国です。
6月3日のセミナーのほか、12日にも公開セミナーを行います。
3日は、私の所属事務所と私がインドで勤務していたインドの事務所とのジョイントセミナー、12日は私単独のセミナーになります。
3月のセミナーと内容的に被る部分はありますが、ご出席いただいた方に有益だと思ってもらえるような内容にできるよう、頑張りたいと思います。

投稿: インド人 | 2008年5月16日 (金) 09時51分

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