« 北インド旅行記 -デリー・アグラ編②- | トップページ | 外国直接投資に関するMaster Circular和訳 »

辞任の理由

去年9月の安倍首相(本来「前首相」と呼ぶべきでしょうが、首相当時の状況をテーマとしていることから、以下「首相」で通します)の電撃辞任。

日本中が仰天したと聞いています(当時、既にインドに来ていたので、日本国内の正確な雰囲気はわかりませんでしたが)。

理由はいろいろ言われていますが、辞任表明直後から、「胃腸機能異常」を理由に長期にわたって入院していることを見ても、消化器官の衰弱とそれに伴う体力の低下が続投の気力を削いだことは間違いないでしょう。
安倍首相自身も、2007年9月24日の記者会見で、「意志を貫くための基礎体力に限界を感じた」と述べています。

さて、ここで見逃せないのが、辞任直前の首相の動向。

安倍首相は、2007年8月19日から8月25日まで、インドネシア、インド、マレーシアの3ヶ国を訪問しています。

辞任後に出た内情暴露本によれば、

もともと食欲の衰えなど体調不良を訴えていたが、8月19日から8月25日のインドネシア、インド、マレーシア3ヶ国訪問後は下痢が止まらなくなり、症状が悪化した

とのこと(「初めて明かす『安倍辞任』の真相」 安倍昭恵 『週刊新潮』53巻1号、新潮社、2008年1月3・10日、29頁参照)。

(既に誰かが唱えたのと同じかもしれませんが)私なりに辞任原因を推理したいと思います。

安倍首相の辞任の原因はカレーである

カレーはスパイスの塊なので、スパイスに慣れていない日本人が、胃腸が弱っているときに食べると、確実に症状を悪化させます。
もちろん、スパイスの中には漢方薬と同じものも含まれており、基本的に健康に悪いものではないのですが、それでも体調を崩しているときにカレーを食べると、スパイスの中でも刺激的なもの(唐辛子など)が、胃腸にダメージを与えてしまうのです。

嘘だと思ったら、胃が痛いときやお腹を壊し気味のときに、カレーを食べてみてください。

私自身も、インドに来た直後、カレーばかり食べて(あらゆる食事がカレー味で、他に食べるものがなかった)、見事にお腹を壊しています。
このときは、食事からカレーの頻度を減らすまで症状が続きました。

--

さて、安倍首相。

当時は日本国の首相だったわけで、訪問したインドネシア、インド、マレーシアの3カ国では、国賓の待遇を受けたはずです。
午餐会、晩餐会も多数催され、当地の最高の料理が供されたはずです。

「当地の最高の料理」とは、もちろん「カレー味の何か」です。

これら3ヶ国は、いずれも食習慣として、調味料としてスパイスを用います。
スパイスに慣れている人にとっては、違うスパイスを使えば違う味、ということになるわけですが、スパイスに慣れていない人(たとえば日本人)にとっては、出てくる料理出てくる料理全てカレー味、ということになってしまいます。
このあたりについては、こちらの記事も参照。

平たく言えば、インド人(あるいはインドネシア人、マレーシア人)にとって、カレーとは料理の名称ではなく、調味料の名称なのです。
日本人がなんでもかんでも醤油と味噌で味付けするのと同じように、彼らはなんでもかんでもカレー(を構成するスパイス)で味付けするのです。

ちなみに、舌の構造が違うのか、インド人その他が普通に食べているカレーは、通常の日本人にとっては激辛です。

--

3ヶ国は、「アジアで巨大な影響を持つ日本国」のプライムミニスターに対し、当地最高の伝統料理(=カレー味の何か)を、午餐会および晩餐会でふるまったはずです。

想像してみてください。

ただでさえ、激務やストレスで胃腸が弱っているときに、激辛カレーを昼夜食べさせられる毎日を。

「国賓としての歓待」という背景から、カレーに手をつけなかったり、カレーを残すことができない毎日を。(残すのはともかく、供された食事に全く手をつけないのは、歓待してくれている相手に対して失礼と受け取られる可能性があり、常にある程度は食べざるをえなかったのではないかと推測します)

安倍首相が3ヶ国を回ったのは、8月19日から8月25日。

彼は、丸々1週間、弱った胃腸を抱えてカレーを食べ続けていたわけです。

で、その結果が、↓

「3ヶ国訪問後は下痢が止まらなくなり、症状が悪化した」

--

インド在住日本人の1人として、そして同じ体験をした者の1人として、あえて言わせていただきます。

安倍首相、あなたは悪くない、と

むしろ、入院するまでよく頑張りました、と。

--

ちなみに、今頃こういうことを書いたのは、外務省の友人を経由して、上記の説の信憑性がある程度裏付けられたからだったりします。
晩餐会、相当おつらそうだったとか。

|

« 北インド旅行記 -デリー・アグラ編②- | トップページ | 外国直接投資に関するMaster Circular和訳 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

なるほど。面白い説、ありがとうございます。
当方の消息筋によると、安部首相の退陣はもっと前の予定だったのがとにかくインド(コルカタのパール判事の孫訪問)にだけは行きたいということで、無理矢理延命したとか。
ちなみに、デリー滞在中はお付きの日本人コック(ムンバイのwasabiから派遣)が作るおかゆにもほとんど手を付けなかったそうです。

>まさこの 様

なるほど、インド側ではそのような裏が…
確かに、彼の思想的に、パール判事の係累に会いたかったというのは理解できなくもありません。
それにしても、おかゆ作るためだけにwasabiから日本人コックを呼び寄せるなんて、ものすごい贅沢ですね。さすが首相というか。おかゆなんて、誰が作ってもそんなに違いはないだろうに…

ちなみに、今回の記事は適当な推理というか、勝手な想像です。最終3行もネタということで(笑)

投稿: まさこの | 2008年5月 9日 (金) 16時51分

こんなところで申し上げるのもナンですが、電報を頂きありがとうございました。
一部の席からは爆笑が起きておりました。。。

>フジ 様

この度はおめでとうございます。

あれが今の自分にできる精一杯の体を張ったネタです。
ウケてよかったです。

投稿: フジ | 2008年5月13日 (火) 10時51分

かなりおもしろい記事でわらわせてもらいました。
しかし、コレをインド人上司にみせたところ、必死にこんな記事をみつけてきましたw

http://www.telegraphindia.com/archives/archive.html

インドでもこんなん話題になるんですね!

>インド人 様

コメントありがとうございます。

なぜか、リンク先にうまくとべません。
どの記事でしょうか?

インド人上司、このブログ見て怒らないですかね…
このブログのスタンスは基本的に辛口なので。

投稿: インド人 | 2008年5月13日 (火) 15時38分

すいません!
これです!
彼は、半分日本人なんです。笑

http://www.telegraphindia.com/1070824/asp/frontpage/story_8231110.asp

>インド人 様

ありがとうございます。

A sumptuous Bengali spread was laid out — chholar dal, chhanar dalna, galda chingri, shorshe bhetki and rice.
But this was for the hosts and for the few in the Japanese team willing to brave the spices. An Italian menu thought more agreeable to the visitors’ palate was served to Abe.

安倍首相はイタリアンを食べていたんですね。
「the few in the Japanese team willing to brave the spices」という表現にウケました。
spiceは、braveするものなんですね。

それにしても、出された食べ物までこんなに細かく記事にするってすごいですねえ。

投稿: インド人 | 2008年5月13日 (火) 16時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 北インド旅行記 -デリー・アグラ編②- | トップページ | 外国直接投資に関するMaster Circular和訳 »