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日本が心配です

(今回のテーマは前回の続きともいえるものですが、内容的にはインドとほぼ関係ありません)

前回に引き続いて、さらに日本の経済状況をネットで調べていたところ、種々の悪材料に加え、次回の選挙で政権を取るかもしれない民主党の鳩山幹事長から以下のような発言があったとの報道がありました。
以下、全文引用します。

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時事通信(2008/10/24-18:37)

株価急落、政府不信の表れ=民主・鳩山氏

民主党の鳩山由紀夫幹事長は24日の記者会見で、東京市場での株価急落について「政府・与党が追加経済対策を打ち出そうとしたにもかかわらず株価が下がるのは、政府に対する信頼が全くないということだ。政府の信頼を回復しなければ日本の景気は回復しない」と述べ、早期の衆院解散・総選挙を改めて求めた。 
鳩山氏は「この夏まで政府は『いざなぎ景気を超える』と豪語し、とんちんかんな対応をしてきた。経済、金融の対策を打たず、後手後手に回ってきた結果が株価急落だ」と語った。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008102400887

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…日本、大丈夫かなあ。

言うまでもなく、日本の現在の株価下落は、アメリカの金融危機に端を発する世界的な信用収縮と株価下落の煽りを受け、外国人投資家がなりふりかまわず世界の株式市場から資金を引き揚げていることが主要な理由であり、日本政府の政策に原因があるわけではありません(むしろ、外から見ている限り、日本政府はかなり良い対応をしていると思います)。

日本はこの金融危機において最もダメージが少ない国の1つであり、実際に円の為替レートは急騰しています(まあ、近時の円の急騰は、円に対する信用の増加のほか、円キャリートレードの巻き戻しというのも大きな理由ですが)。

「政府・与党が追加経済対策を打ち出そうとしたにもかかわらず株価が下がるのは、政府に対する信頼が全くないということだ。政府の信頼を回復しなければ日本の景気は回復しない」という鳩山幹事長の発言は、現状認識としては完全にあさっての方向に行っています

現在、世界の主要国で、株価が大幅下落していない国は存在しないため(ついでに言うと、通貨の価値も日本以外のほぼ全ての国で下落しています)、この鳩山幹事長の言を借りるなら、世界中の政府が国民から全く信頼されていないということになってしまいます

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民主党が参議院選挙の余勢をかって政権交代と意気込むのは理解できますし、また個人的には二大政党制は早めに実現した方が長期的には日本の利益につながると思いますが、今はちょっと時期が悪すぎます。

もし今日本で衆議院解散、選挙が行われることになった場合、世界中の国から、「日本は何をやっているんだ、この非常時に」と言われるでしょう。
現状でもし解散、総選挙を行った場合、選挙期間中に新興国のデフォルト連鎖が起こる可能性も少なくなく、その際に「日本は今選挙中なので動けません」などということになろうものなら、今後半世紀は笑い物にされかねません。

ましてや、政権交代が起こった場合に政権を担うべき民主党の幹事長の現状認識がこの程度では…

他の記事を検索しても、民主党はわりと見境なく解散、総選挙を訴えていますが(下記リンク先参照)、今は日本の国内政治を優先する時期ではないことを、首脳陣ももう少し認識してほしいと思います。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008102100907
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008102300879&rel=j&g=pol

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ところで、今の日本の空気がわからないのですが、本当に国民は解散、総選挙を望んでいるのでしょうか。
経済にあまり詳しくない人でも、最近の世界経済の状況が普通ではないことは薄々感じているはずで、にもかかわらず政治的空白を生む解散を望む人が多数派ということなのでしょうか。

もしそうなら、本当に日本が心配です。

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(追記)

麻生首相はさすがにわかっていらっしゃるようです。
少し安心しました。

時事通信(2008/10/25-20:32)

日本の国際的役割優先」=早期解散に慎重姿勢-麻生首相内外会見

麻生太郎首相は25日夕(日本時間同日夜)、アジア欧州会議(ASEM)首脳会合の閉幕後、北京市内のホテルで内外記者会見を行い、衆院解散・総選挙の時期について「国内的な政局より、(金融危機対策での日本の)国際的役割を優先する必要性の大きさを改めて感じさせられた」と述べた。世界的な金融危機への対応を優先するため、早期の衆院解散には慎重な姿勢を示した発言とみられる。

首相は、今回の金融危機に関して「100年に一度の国際的な経済危機だ。日本は欧米に比べて傷は浅いが、景気対策で内需を喚起する必要がある」と指摘。その上で、衆院解散の時期について「まだまだいろんなことを考えなければいけない。この段階で、するとかしないとか決めているわけではない」と述べ、判断していないことを強調した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008102500341&j1

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