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「『インド式計算』の嘘」の検索結果とそこから広がるいろんな想像

昨年(2008年)の3月、まだムンバイで働いていたときに、本ブログ上で、「インド式計算の嘘」という記事を書きました。

で、先日たまたまちょっとインド式計算について調べることがあって、「そういえば自分でどんなこと書いてたっけ?」と、Googleで自分の記事を検索してみました(ブログ内検索が使いづらいというのと、ブログの記事のタイトルは通常Google検索でひっかかるので、私はこのブログに書いたことを自分で調べるときに、よくこの方法を使っています)。

「インド求法記 インド式計算」

「インド式計算 ブログ」

「インド 計算 ブログ」

など、いくつかのキーワードで検索してみたのですが、なかなかひっかかりません。
(ちなみに、この時点では、ブログの記事の正確なタイトルを忘れていたため、「『インド式計算』の嘘」というタイトルそのものでは検索していません)

仕方なく、いったん自分のブログを開き、ブログ内検索で記事を引っ張り出すことに。

ああ、結構批判的なことを書いてたんだなあと思いつつ(自分でも何を書いたか忘れ気味)、ふと気になったことが。

「なぜ、この記事はGoogle検索でひっかからなかったのだろう?」

確か以前にも同じ記事をGoogleを使って検索したことがあったのですが、そのときはあっさりとひっかかったとの記憶があります。

--

検索ワードが正確でなかったのが原因かと思い、記事のタイトルそのものを使って、以下のキーワードで検索してみました。

「『インド式計算』の嘘」(なぜかこのリンク先ではうまくカギカッコの部分が出ませんが、実際にはカギカッコ付で検索しています。以下同じ)
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%BC%8F%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%AE%E5%98%98&lr=

「インド式計算の嘘」(カギカッコ抜き)
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%89%e5%bc%8f%e8%a8%88%e7%ae%97%e3%81%ae%e5%98%98

「『インド式計算』の嘘 ブログ インド」
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%BC%8F%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%AE%E5%98%98%E3%80%80%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%80%80%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89&lr=

………

やっぱりひっかかりません。

「『インド式計算』の嘘 インド求法記」で検索したところ、ようやくブログ自体にはひっかかりましたが、全然違う記事が出てきています。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%BC%8F%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%AE%E5%98%98%E3%80%80%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E6%B1%82%E6%B3%95%E8%A8%98&lr=

--

「まあ、しょうがないか。どうせマイナーなブログだから」

と思いつつ、検索に全くひっかかっていない(2頁目、3頁目以降の検索順位の下位にも現れていない)ことが少し気になって、今度は「インド式計算」だけで検索してみました。

「インド式計算」
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%BC%8F%E8%A8%88%E7%AE%97&lr=

………

出てくるわ出てくるわ、賞賛(「インド式計算ってすごい!」)と商売(書籍、ゲームetc)の嵐。
特に2ページ目以降がすごいです。

ついでに言うと、「インド式計算の嘘」で検索しても、なぜか検索結果は賞賛と商売だらけです。

これを見て、なんとなく思うところがあり、本ブログの「インド式計算の嘘」(2008年3月8日の記事)前後の記事のタイトルで検索をしてみました。

「印度学生茶道普及協会」(前編後編
(「『インド式計算』の嘘」の直前の記事(2008年3月6日)。それにしても、なんだこのタイトルは
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%e5%8d%b0%e5%ba%a6%e5%ad%a6%e7%94%9f%e8%8c%b6%e9%81%93%e6%99%ae%e5%8f%8a%e5%8d%94%e4%bc%9a

ちゃんと1頁目の上から5つ目に出てきますね。

巡り巡ってJDR
(『インド式計算』の嘘」の6つ後の記事。「『インド式計算』の嘘」の後の記事のタイトルが、「日本滞在」、「至福」など、一般名詞的なものが多いため、本ブログのタイトル特有と思われる言葉が使われているもので、もっとも直後のものを選びました)
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%E5%B7%A1%E3%82%8A%E5%B7%A1%E3%81%A3%E3%81%A6JDR&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

直接この記事にはヒットしませんでしたが、上から4つ目と5つ目に、上記タイトルを含む本ブログの記事がヒットしています。

もうちょっと調べてみましょう。

こういうのはどうでしょうか。

シャワータイム・ブルース」(2007年12月の記事)
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%af%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%83%a0%e3%83%bb%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%b9

おお、1頁めの一番上です。

インド公務員からの賄賂要求」(2008年4月の記事)
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaUS283US283&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%85%AC%E5%8B%99%E5%93%A1%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%B3%84%E8%B3%82%E8%A6%81%E6%B1%82&lr=

これも1頁目の一番上ですね。

--

ということで、他にもいくつか試してみたのですが、とりあえず「『インド式計算』の嘘」が書かれたのと同時期に書かれている記事のタイトルは、すべてGoogleで直接または間接に、ほぼ1頁目でヒットしています。

逆にいえば、「『インド式計算」の嘘」だけが、なぜか検索に全くひっかからないのです。

さて、ここで、「『インド式計算』の嘘」の内容を読み返してみましょう。

冒頭部分はこんな感じです↓

~~

最近なぜか日本で流行っているこれ(※原文にはリンクあり。「これ」とは、インド式計算のこと)

ムンバイとデリーで、無作為にインド人(弁護士その他)10数人に聞いてみましたが、皆「こんな計算方法知らないし、聞いたこともない」だって。

インド国内でちゃんとした教育を受けたインド人10数人に聞いて、誰も知らないようなものを、「インド式計算」と言っちゃいかんのではないでしょうか。

~~

とまあ、こんな感じの文章から始まり、実際にインド現地でインド人に聞いてみた結果をもとに、「現在(もう過去か?)、日本で流行している『インド式計算』なるもの(正確に言えば、それを流行させて一儲けしようとしている日本での商業主義)」を批判する内容(+日本の伝統的計算方法である算盤を高く評価する内容)となっています。

本記事には、現地の駐在員の方から有益なコメントをいただいており、その方が同じく現地のインド人スタッフに「日本で『インド式計算』と言われているもの」について尋ねたところ、

・インド当地では「Vedic Maths」と呼ばれており、7~8歳の頃学校で習う。正式な計算方法というより「頭の体操」として活用しているらしい。

・実際、これを習った直後は使うようだが、大人になると誰も使わない。

との回答があったそうです。

ちなみに、その方の場合も、現地スタッフ4人に聞いても「知らない」と言われ、「小さなお子さんがいる人が5人目にしてようやく知っていました」というプロセスを経ています。

--

さて、

・上記のような「インド式計算」と呼ばれているものを批判しつつ、その実態について検討する内容の記事が、(過去には検索できたにもかかわらず)ある時期からなぜかGoogleで検索できなくなっていること。

・他方、Googleで、「インド式計算」とだけ入力した場合の検索結果は、「インド式計算」なるものに対する賞賛と商売で溢れ返っていること。
反面、なぜか「インド式計算」に対して「それって本当に『インド人が実践している計算方法』なの?」という疑問を呈示するサイトやブログには、ほとんどヒットしないこと(なお、「インド式計算」が本当に効率的なのかについて疑問を呈するサイトやブログはいくつかヒットしているようです)。

Googleのみならず、Yahooなど、他の検索エンジンでも、上記Googleにおける検索結果とほぼ同様の結果になること。

・インターネット上のみならず、実社会においても、現在あるいは少なくとも過去の一時期において、「インド式計算」なるものが日本においてブームになり、多くの便乗業者が生まれて、一定の市場が形成されていること

をもとに、総合的に考察してみましょう。

色々と面白い想像ができそうです。

あんまり想像すると色々怖いので、深くは突っ込みませんが。

--

とりあえず、インターネット検索機能はあくまで私企業が提供しているものであること、したがって当該私企業の周囲には各業界(あるいは国家や個人)の様々な思惑が絡んでくること、それゆえに検索結果に全面的に依拠するのはきわめて危険であること、といったあたりは忘れない方が良いでしょうね。

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コメント

私も2012年11月23日に、同様の記事を書きました。
「インド数学」なんて現在のインドにはありません。
過去の遺物です。

投稿: Green | 2012年11月29日 (木) 16時39分

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