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2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))について

今回は、2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))の解説です。

2009年12月に、インド政府商工省は、2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))を発表しました。
http://siadipp.nic.in/policy/changes/pn9_2009.pdf

この2010年ドラフトプレスノートが、これまでのプレスノートと大きく異なるのは、これまでのプレスノートは個別の内容を定めた単発的なものであったのに対し、2010年ドラフトプレスノートは、これまでのプレスノートの内容をまとめた一覧性のあるものとなっているという点です。

その後調査してみたところ、2010年ドラフトプレスノートについての要点は、概要以下のとおりであるといえそうです。

・タイトルに「FDI REGULATORY FRAMEWORK」とあるとおり、外国投資のうち、外国直接投資(FDI)についての規制を規定するものである。
→プレスノート自体が、FDIについて出されるものであるため、これはある意味当然といえます。

・インド政府商工省によれば、2010年ドラフトプレスノート自体は、これまでのプレスノートを1つの文書にまとめただけのものであり、新たな内容は付加されていない
→1991年以降、これまでに発行されたプレスノートは177に上ります。これらの中には、既に廃止されたものもあるため、現時点で有効な規制を全てひとまとめにしたのが、2010年ドラフトプレスノートということになります。
2010年ドラフトプレスノート自体は、あくまでまとめ版であり、それ自体が新たな内容を規定するものではないというのが、インド政府商工省のコメントです(ただし、後述のとおり、定義規定などが多く盛り込まれており、初見の規定もないわけではありません)。

・今後、毎年4月1日と10月1日の年に2回、2010年ドラフトプレスノートはアップデートされる
→後述のとおり、今後も、単発の内容を定めたプレスノートは時宜に応じて発行されるため、半年の間に発行された単発のプレスノートの内容を盛りこんだアップデート版が、年に2回発行されることになります。

今後も、単発のプレスノートは時宜に応じて発行される
→上述のとおり、2010年ドラフトプレスノートは、あくまで従来のプレスノートの内容をまとめただけのものであり、それ自体新たな内容を付け加えるものではありません。個別の規制あるいは規制緩和を定めるプレスノートは、今後も必要に応じて発行され、それらの内容は4月および10月のアップデートの際に、2010年ドラフトプレスノートの改訂版に盛り込まれることになります。

2010年ドラフトプレスノートは、2010年4月1日から発効する
→2010年1月31日まで、パブリックコメントを募集し、コメントを踏まえた上で、2010年4月1日から発効するとのことです。したがって、2010年1月の現時点では、2010年ドラフトプレスノートは発効していません。
2010年ドラフトプレスノートのコンセプトは、「これまでのプレスノートをまとめたものであり、それ自体は新たな内容を付け加えるものではない」というものであるため、本来、それ自体の発効時期を論じても無意味なはずです(これまでのプレスノートが発効している以上、2010年ドラフトプレスノートがあってもなくても、その内容に盛り込まれた規制は発効しているはず)。
とはいえ、実際には、定義規定など、新しい内容も少なからず盛り込まれているため、結論としては、2010年ドラフトプレスノートの発効時期を議論することには、一定の実益があるものと思われます。

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以上から、2010年ドラフトプレスノートは、いわば「まとめ版プレスノート」であり、これまでに出されたプレスノートの中では、2006年4号、2008年7号と同様のコンセプトであると言えるでしょう。

これまでは、2006年4号、2008年7号のようなまとめ版プレスノートは、いつ発行されるかわからず、インド政府商工省が気が向いたときに適当な時期を見計らって発行していたわけですが、これからは、必ず4月1日と10月1日の年に2回、まとめプレスノートが発行されるということになります。

これにより、ある時点でのインドの外資規制(特にFDI規制)を概観することが、きわめて容易になったといえ、今回のインド政府商工省のプレスノートに関する方針は、インドに投資しようとする外国企業にとっては、歓迎すべき変化であるといえます。

2010年ドラフトプレスノートについては、2010年4月1日に確定版が出た段階で、もう一度その内容を含めて取り上げたいと思います。

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