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2010年1月

駐在員事務所および支店の設立、運営、閉鎖等に関する事項の変更(その1)

2009年12月30日に、インドにおける支店(Branch)および駐在員事務所(liaison office)の設立、運営、閉鎖等の要件および手続を変更する旨の通達が、インド準備銀行(RBI)から発行されました。

インド準備銀行の通達は、以下のサイトで参照可能です。
http://www.rbi.org.in/Scripts/NotificationUser.aspx

今回および次回で解説する通達は以下の2つです。

1 主として設立の要件および手続について規定(以下、便宜上「通達(1)」といいます)
http://rbidocs.rbi.org.in/rdocs/notification/PDFs/3109APDIR23.pdf

2 主として設立後の諸手続について規定(以下、同じく便宜上「通達(2)」といいます)
http://rbidocs.rbi.org.in/rdocs/notification/PDFs/APD24311209.pdf

これらの通達の宛名は、承認取引者カテゴリーI銀行(Authorised Dealer Category – I banks)となっています。理由は後述します。

まずは、通達(1)の内容について解説したいと思います。

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1 実体要件の数値基準の設定

これまでは、外国会社がインドに支店や駐在員事務所を設けるにあたり、利益や資産等の実体要件は明示的には設定されておらず、外国会社は所定の設立手続を踏み、インド準備銀行の認可を取得すれば、支店や駐在員事務所を設立することができました。

通達(1)は、外国会社による支店や駐在員事務所の設立について、一定の実体要件を設けることを明確にしています。

なお、このことは、支店や駐在員事務所設立の規制の強化を意味するものではありません。

確かに、これまでは支店や駐在員事務所の設置について、明確な数値基準としての実体要件は規定されていませんでしたが、そのことは実体要件の不存在を意味するものではなく、実際には、インド準備銀行が認可を与えるかどうかの審査を行う際に、外国会社がどの程度の利益や資産を有しているかについては、認可の可否にあたっての考慮の対象とされていました。

今回の通達(1)は、この「実体要件は事実上考慮されるが、どの程度の数値基準をみたしていればインド準備銀行の認可が下りるかはケースバイケース」という不透明性を解消すべく、明確な数値基準を設定したものであり、したがって、実質的には規制強化にはあたりません

数値基準は、通達(1)の別紙Aに記載されており、その内容は以下のとおりです。
ご参考までに、原文も併記しておきます。

(1) 実績基準(Track Record)
・支店については、自国の直近5年間の会計年度において利益の実績があること(a profit making track record during the immediately preceding five financial years in the home country.)

・駐在員事務所については、自国の直近3年間の会計年度において利益の実績があること(a profit making track record during the immediately preceding three financial years in the home country)

(2) 純資産基準(Net Worth)
「純資産」とは、公認会計士によって認証された最新の財務諸表上の払込資本金および剰余金の合計から、無形固定資産を控除したものをいう(total of paid-up capital and free reserves, less intangible assets as per the latest Audited Balance Sheet or Account Statement certified by a Certified Public Accountant or any Registered Accounts Practitioner by whatever name]).

・支店については、10万米ドル相当額以上(not less than USD 100,000 or its equivalent)

・駐在員事務所については、5万米ドル相当額以上(not less than USD 50,000 or its equivalent)

なお、申請者が上記要件はみたさないものの、いずれかの会社の子会社である場合には、別紙Dの書式に従って、親会社から「Letter of Comfort (支援念書)」を発行してもらうことにより、上記要件をみたしたものとみなすことができます。
ただし、その場合、親会社自身が上記実体要件をみたしていなければなりません。
(Applicants that do not satisfy the eligibility criteria and are subsidiaries of other companies may submit a Letter of Comfort from their parent company as per Annex D, subject to the condition that the parent company satisfies the eligibility criteria as prescribed.)

2 設立手続の変更

従前は、外国会社による支店や駐在員事務所の設立申請は、Form FNC-1と呼ばれる書式および添付書類を直接インド準備銀行に提出して行うものとされていました。

しかしながら、今回の通達以降(=事実上2010年から)は、外国会社は、Form FNCと呼ばれる書式(通達(1)の別紙Cに添付。内容的にはForm FNC-1とほぼ同じもの)を、承認取引者カテゴリーI銀行(Authorised Dealer Category – I banks)に提出し、承認取引者カテゴリーI銀行が、申請者の身元確認や書類の確認を行った上で、インド準備銀行に提出するという手続を踏まなければならないことになりました。

すなわち、インドに支店や駐在員事務所を設立しようとする外国会社は、申請書類の書式および添付書類を、直接インド準備銀行に対して提出するのではなく、承認取引者カテゴリーI銀行を経由して提出しなければならないことになりました

ここで、2010年ドラフトプレスノートによれば、「承認取引者カテゴリーI銀行(Authorised Dealer Category – I banks)」とは、「承認取引者であって、その時々にインド準備銀行から全ての当座勘定取引および資本勘定取引を扱うことを認められている銀行(商業銀行、国立または都市の協同銀行)をいう」と定義されています。

(原文はこちら↓)
2.5 ‘AD Category-I Bank’ means a Bank( commercial, State or urban cooperative) which is an Authorized Dealer and allowed to deal in all current and capital account transactions by RBI from time to time.

インド国内の大手の商業銀行(commercial bank)であれば、まずもってこの登録を受けているため、「承認取引者カテゴリーI銀行=大手の銀行」と考えて、ほぼ間違いありません。

承認取引者カテゴリーI銀行は、申請会社の背景、支配株主の素性、活動内容および場所、資金源などについて精査を行い、さらに本人確認を行った上で、自身のコメントおよび推薦を付した上で、インド準備銀行に申請書類を行わなければなりません。
(The designated AD Category - I bank should exercise due diligence in respect of the applicant’s background, antecedents of the promoter, nature and location of activity, sources of funds, etc. and also ensure compliance with the KYC norms before forwarding the application together with their comments/ recommendations to the Reserve Bank.)

このように、承認取引者カテゴリーI銀行に与えられている役割を見る限り、今回の改正は、インド準備銀行が楽をするために設立認可審査業務を効率化するために、その権限の一部を承認取引者カテゴリーI銀行に譲渡したものであると評価できそうです。

なお、この間接提出方式については例外が設けられており、銀行、保険会社の支店の場合、これまでどおり申請書類はインド準備銀行に直接提出することとされています。
また、SEZ(特別経済区域)において、製造業またはサービス業を営むために支店を設立する場合、そもそもインド準備銀行の認可が不要とされているため、この場合もやはりインド準備銀行への設立認可申請書類の提出は不要です。

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次回も、通達(1)の解説を続けます。

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2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))について

今回は、2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))の解説です。

2009年12月に、インド政府商工省は、2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))を発表しました。
http://siadipp.nic.in/policy/changes/pn9_2009.pdf

この2010年ドラフトプレスノートが、これまでのプレスノートと大きく異なるのは、これまでのプレスノートは個別の内容を定めた単発的なものであったのに対し、2010年ドラフトプレスノートは、これまでのプレスノートの内容をまとめた一覧性のあるものとなっているという点です。

その後調査してみたところ、2010年ドラフトプレスノートについての要点は、概要以下のとおりであるといえそうです。

・タイトルに「FDI REGULATORY FRAMEWORK」とあるとおり、外国投資のうち、外国直接投資(FDI)についての規制を規定するものである。
→プレスノート自体が、FDIについて出されるものであるため、これはある意味当然といえます。

・インド政府商工省によれば、2010年ドラフトプレスノート自体は、これまでのプレスノートを1つの文書にまとめただけのものであり、新たな内容は付加されていない
→1991年以降、これまでに発行されたプレスノートは177に上ります。これらの中には、既に廃止されたものもあるため、現時点で有効な規制を全てひとまとめにしたのが、2010年ドラフトプレスノートということになります。
2010年ドラフトプレスノート自体は、あくまでまとめ版であり、それ自体が新たな内容を規定するものではないというのが、インド政府商工省のコメントです(ただし、後述のとおり、定義規定などが多く盛り込まれており、初見の規定もないわけではありません)。

・今後、毎年4月1日と10月1日の年に2回、2010年ドラフトプレスノートはアップデートされる
→後述のとおり、今後も、単発の内容を定めたプレスノートは時宜に応じて発行されるため、半年の間に発行された単発のプレスノートの内容を盛りこんだアップデート版が、年に2回発行されることになります。

今後も、単発のプレスノートは時宜に応じて発行される
→上述のとおり、2010年ドラフトプレスノートは、あくまで従来のプレスノートの内容をまとめただけのものであり、それ自体新たな内容を付け加えるものではありません。個別の規制あるいは規制緩和を定めるプレスノートは、今後も必要に応じて発行され、それらの内容は4月および10月のアップデートの際に、2010年ドラフトプレスノートの改訂版に盛り込まれることになります。

2010年ドラフトプレスノートは、2010年4月1日から発効する
→2010年1月31日まで、パブリックコメントを募集し、コメントを踏まえた上で、2010年4月1日から発効するとのことです。したがって、2010年1月の現時点では、2010年ドラフトプレスノートは発効していません。
2010年ドラフトプレスノートのコンセプトは、「これまでのプレスノートをまとめたものであり、それ自体は新たな内容を付け加えるものではない」というものであるため、本来、それ自体の発効時期を論じても無意味なはずです(これまでのプレスノートが発効している以上、2010年ドラフトプレスノートがあってもなくても、その内容に盛り込まれた規制は発効しているはず)。
とはいえ、実際には、定義規定など、新しい内容も少なからず盛り込まれているため、結論としては、2010年ドラフトプレスノートの発効時期を議論することには、一定の実益があるものと思われます。

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以上から、2010年ドラフトプレスノートは、いわば「まとめ版プレスノート」であり、これまでに出されたプレスノートの中では、2006年4号、2008年7号と同様のコンセプトであると言えるでしょう。

これまでは、2006年4号、2008年7号のようなまとめ版プレスノートは、いつ発行されるかわからず、インド政府商工省が気が向いたときに適当な時期を見計らって発行していたわけですが、これからは、必ず4月1日と10月1日の年に2回、まとめプレスノートが発行されるということになります。

これにより、ある時点でのインドの外資規制(特にFDI規制)を概観することが、きわめて容易になったといえ、今回のインド政府商工省のプレスノートに関する方針は、インドに投資しようとする外国企業にとっては、歓迎すべき変化であるといえます。

2010年ドラフトプレスノートについては、2010年4月1日に確定版が出た段階で、もう一度その内容を含めて取り上げたいと思います。

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プレスノート2009年8号の解説(後編)

前編で解説したとおり、インドでは、従前は、技術、ノウハウや商標、ブランドネームについてのライセンス契約につき、ロイヤリティ上限規制がありました。

しかしながら、インド政府は、外資からの更なる技術移転の促進を目指して、2009年11月5日に、ロイヤリティ上限規制を撤廃する方針を発表し、その後同年12月16日に、インド政府商工省(Ministry of Commerce and Industry)からプレスノート2009年8号が発行され、同日付で正式にロイヤリティ上限規制が撤廃されました。

プレスノート2009年8号は、こちらで参照できます。
http://siadipp.nic.in/policy/changes/pn8_2009.pdf

プレスノート2009年8号の2項は、ロイヤリティ上限規制が撤廃されること、およびそれが即日発効すること(すなわち、同プレスノートの発行日である2009年12月16日付けで発効すること)を定めています。

これにより、2009年12月16日以降は、日本企業を含むインド非居住者は、一括払い、継続払いを問わず、インド内国会社からのロイヤリティの送金、支払受領について、上限規制を受けなくなりました。

ただし、全くのフリーハンドというわけではなく、プレスノート2009年8号の3項は、ロイヤリティ上限規制が撤廃される代わりに、技術提携や商標使用について、事後届出制度が設けられることが予定されていること、詳細については追って告知されることを規定しています。
すなわち、事後届出制度が予定されていることに注意が必要です

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なお、このロイヤリティ上限規制の撤廃に伴って生じる派生的問題として、移転価格税制上のリスクが挙げられます。

すなわち、これまではインド外国為替管理法令上のロイヤリティ上限規制があったことから、日本企業がそのインド現地法人や合弁会社との間のライセンス契約において低いロイヤリティ料率を設定することについて、いわば正当な理由が存在するとの説明が成り立ちえたのですが、ロイヤリティ上限規制が撤廃されてしまったことにより、そのような説明ができなくなってしまいました。

そのため、移転価格税制上のリスクを回避すべく、今後は、インド(および場合により日本)の税務当局に対し、ロイヤリティの金額や料率の理由について、十分な説明を行うことができるよう、資料を作成、準備しておく必要があると思われます。

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プレスノート2009年8号の解説は以上です。
次回は、ドラフトプレスノートについての解説です。

なお、2009年12月30日に、駐在員事務所および支店の設立方法が変更される旨の通達が出されているため、これについても早めに取り上げたいと思います。

具体的には、①実体要件として、業績および純資産要件が課されるようになり、②手続要件として、これまではインド準備銀行(RBI)に直接設立認可申請を行っていたのが、カテゴリー1の承認取引者(Authorized Dealer Category-I。通常、商業銀行などの銀行がこれにあたる)を通じて申請しなければならないことに変更されました。

これらも非常に重要な改正であるため、早めに解説できればと思います。

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2010年最初のセミナー

今年最初のセミナーのお知らせです。

日時  2010年2月4日(木) 13時30分~16時30分
テーマ 「2010年版インド進出の法務」

2008年にも「インド進出の法務」というタイトルで、セミナーをやったことがあるのですが、それから2年近くが経過し、新たに多くの重要なプレスノートが発行されるなど、インドへの投資状況にさまざまな変化があることから、アップデートのセミナーができればと思っています。

具体的には、

「既にインドに進出している、またはこれからインドへの進出を企図している日本企業向けに、2010年2月現在の最新の情報に基づき、外資規制、事業拠点の設立・運営・撤退、現地法人・合弁会社の設立・運営・撤退(インド会社法の概説)、契約管理、労務管理、知的財産権管理、紛争対応など、インド進出の際に留意すべき法務問題について、概括的な解説を行う」

予定です。

詳細はこちら↓
http://www.kinyu.co.jp/cgi-bin/seminar/220231.html

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久々のセミナーということもあり、最新の情報をできるだけたくさん盛り込めればと思っています。

有料セミナーのため、やや敷居は高いのですが、もしご都合が合うようであれば、参加をご検討いただければと思います。

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プレスノート2009年8号の解説(前編)

前回紹介したとおり、2009年末に、プレスノート2009年8号と2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))が発行されました。

(プレスノートは、以下のDIPPのサイトで参照できます。)
http://siadipp.nic.in/policy/changes.htm

後者はあくまでドラフトであり、現時点では効力が発生していないのに対し、前者は発行日である2009年12月16日に、即日で発効しています。
そのため、まずはこちらを解説していきたいと思います。

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プレスノート2009年8号の内容は、それまであったライセンス料の上限規制を撤廃するというものです。
そこで、今回は、従来のライセンス料の上限規制について簡単に解説したいと思います。

従来 、日本企業を含むインド非居住者が、インド内国会社と技術やノウハウ、商標等についてのライセンス契約を締結する場合、1999年外国為替管理法(Foreign Exchange Management Act, 1999(FEMA)に基づき、ロイヤリティ収入の設定につき、一定の上限規制が課せられていました。

たとえば、日本企業が、その現地法人や合弁会社、あるいは独立当事者であるインド企業との間で技術やノウハウ、商標等についてのライセンス契約を締結し、ロイヤリティ収入を得る場合、当事者が自由にロイヤリティ金額や料率を定められるわけではなく、法律により上限が決まっていたわけです。

ロイヤリティ収入の金額や料率が、この定められた上限を超える場合、送金、支払受領につきインド政府の事前承認が必要とされていました。
一方、定められた上限を超えない場合、インド政府の事前承認は不要であり、またインド準備銀行に対する事後届出も不要とされていました(自動承認ルート)。

この自動承認ルートによる送金、支払受領が認められるロイヤリティの上限は、ライセンスの内容が技術提携契約であるか、商標やデザイン等を許諾する契約であるかにより異なっており、詳細は以下のとおりです。

1 技術提携契約の場合

ライセンス契約の内容が、技術やノウハウ(特許等を取得しているものであるかどうかを問わない)を許諾するものである場合、
①一括して支払う金額が200万米ドルを超えず、かつ
②ライセンシーであるインド内国会社の国内売上の5%および輸出売上 の8%を超えない限度で、
インド内国会社から外国ライセンサーへの自動承認による送金、支払受領が認められていました(プレスノート1998年第19号および2003年第2号参照)。

2 商標やブランドネーム等を許諾するものである場合

ライセンス契約の内容が、商標やブランドネーム等(商標登録等を取得しているものであるかどうかを問わない。ただし、事実上は登録は必須だと考えられる)を許諾するものである場合、ライセンシーであるインド内国会社の国内売上の1%および輸出売上の2%を超えない限度で、自動承認によるインド内国会社から外国ライセンサーへの送金、支払受領が認められていました(プレスノート2002年第1号)。

ロイヤリティ収入の金額や料率が、上記限を超える場合、

①インド内国会社と外国ライセンサーとがライセンス契約に基づく技術、ノウハウ等の許諾のみを行っている場合にはインドプロジェクト承認委員会(Project Approval Board)の事前承認が、

②インド内国会社と外国ライセンサーとが上記ライセンス許諾に加えて資本提携をも行っている場合にはインド外国投資促進委員会(Foreign Investment Promotion Board(FIPB))の事前承認が、

それぞれ必要とされていました。

いずれの場合も事前承認の取得には数ヶ月程度かかる上、場合によっては承認が出されないこともあったため、ロイヤリティ上限規制を超えるロイヤリティの設定は、事実上難しかったといえます。

なお、このロイヤリティ上限規制は、1999年外国為替管理法に基づく外国為替管理のための規制であるため、ライセンス契約の当事者が契約の準拠法をどのように定めたとしても、当該ライセンス契約の内容がインド非居住者がインド内国会社にライセンスを許諾するものである限り、適用されていました。

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上記規制が、今回のプレスノート2009年8号により、撤廃されたわけです。

次回は、撤廃についてもう少し詳細を解説するとともに、撤廃に伴って生じると思われる問題について、簡単に解説したいと思います。

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プレスノート2009年8号および2010年ドラフトプレスノート

昨年末に、久々に重要なプレスノートが公表されました。

プレスノート2009年8号と、2010年ドラフトプレスノート(Draft Press Note (2010))です。

(プレスノートは、以下のDIPPのサイトで参照できます。)
http://siadipp.nic.in/policy/changes.htm

前者は、インド非居住者と居住者の間のライセンス契約に係る上限規制の撤廃を規定しており、後者は、これまでに出た全てのプレスノートの内容を1つの文書にまとめたものです

特に後者は重要で、これまではインドの外資規制を概観する場合、個別のプレスノートに当たらなければならなかったのに対し、これからは、このプレスノートを見るだけで、全ての外資規制が概観できることになります。

いわば、本来個別の政府通達であったプレスノートを、その概念ごと変更したもので、今後は、この形式のプレスノートに情報が集約されることになります。

表題に「Draft」とあるとおり、まだドラフト段階であり、現時点では発効していませんが(この形式のプレスノートは、毎年4月と10月に、その時点での外資規制を反映する形でアップデートされる予定であるとのことから、正式に発効となるのは2010年4月になるのではないかと思われます)、外資規制の一覧性という観点からは、きわめて重要なプレスノートです。

毎年4月、10月時点での外資規制が一覧的にまとめられることにより、今後、プレスノートはインド準備銀行(RBI)の外国投資に関するMaster Circularと同じような機能を持つことになると思われます。

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なお、プレスノート2009年8号もきわめて重要であり、このプレスノートにより、これまであったライセンス料の上限規制が撤廃されたことから、インドの現地法人や合弁会社に対して技術ライセンスや商標ライセンスを行っている会社については、その内容を理解しておく必要があります。

ということで、明日以降、これらのプレスノートの内容を簡単に解説して行こうと思います。

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謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。

本年も本ブログをよろしくお願いいたします。

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新年も7日になって、ようやく今年初更新です。

今後が思いやられる展開ですが、できるだけ頑張って更新していきますので、たまに見ていただけるとうれしいです。

去年は留学やら日本への帰国やら、その間の長期旅行やら、色々盛りだくさんな日々でしたが、今年は腰を落ち着けて仕事に取り組めそうです。

日本を離れている間に随分と法律も変わっていますし、キャッチアップをしつつ、さまざまな案件に取り組んでいけたらなあと思っています。

ということで、2010年もよろしくお願いします!

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