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デジタル署名認証(DSC)取得マニュアル その2

前回解説したとおり、電子署名認証(Digital Signature Certificate (DSC))の取得申請は、DSCの作成と認証登録を代行する専門の登録委託業者に、申請フォームを提出することにより行います。

申請フォームには、必要事項を記載した上で、パスポートサイズの写真を貼り付け、申請者が、写真とフォームの双方にクロスするように署名(英語でOK)を行う必要があります。
この写真とフォームへのクロス署名は、Self Attestation (自己認証)と呼ばれる手続であり、写真が間違いなく本人のものであることを、自ら証明するものです。

また、どの登録委託業者に依頼するであっても、申請フォームには、以下の各書類を添付する必要があります。

①個人証明(通常はパスポートのコピー)

②(①の個人証明で、パスポートのコピーを選んだ場合)パスポートの記載内容が正しいことを宣誓する英文の宣誓書(Declaration)

③住所証明(運転免許証/電話料金請求書/電気料金請求書/銀行口座明細等のコピー)

④③の英訳

⑤①および③が原本の正確なコピーであること、および④が正しい英訳であることを宣誓する宣誓書(Declaration)

これらの書類は、全て公証人による公証(notarization)、およびインド大使館による認証(attestation)(日本の場合、アポスティーユで代用可能)が行われている必要があります。

なお、実はこれらの書類は、取締役識別番号(DIN)を取得する際の添付書類とほぼ同一であるため、実務上、インドに会社を設立する場合には、取締役となる予定の者について、上記書類を2部ずつ準備し、1部をDSC取得のために、もう1部をDIN取得のために使用することが便宜です

以下、日本に居住している日本人がDSCを取得するケースについて、添付書類の内容と公証手続を個別に見ていきます。

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1.個人証明(①および②)

個人証明のための書類としては、パスポートのコピー、運転免許証のコピー、住民カードのコピーのいずれかが要求されてます。

もっとも、このうち運転免許証については英訳を作成しなければならないこと、また住民カードについては日本にはこれに該当する制度がないことから、最も簡単に準備できる書類として、パスポートのコピーを提出することが通常です
なお、パスポートは、それ自体英語が併記されているため、英訳の必要はありません

パスポートのコピーを取る際は、顔写真のページおよびインド入国ビザのページの双方をコピーします。
コピーは必ずしもカラーコピーである必要はありませんが、写真が不鮮明であったり、途中でページが切れていたりすると、適切な添付書類として受領してもらえません。そのため、クリアなコピーをとる必要があります。

パスポートのコピーの公証手続について、日本の公証役場はパスポートのコピー自体の公証を行っていないため、パスポートの記載内容が正しいことを宣誓する英文の宣誓書(Declaration)を作成し、これを公証してもらうことになります

このとき、公証されるのは、あくまで当該宣誓書だけであり、パスポートのコピー自体は公証対象になっていませんが、実務上は、公証を受けた宣誓書とパスポートのコピーをセットにして、DSCの登録委託業者に提出することにより、受理してもらうことができます。

パスポートの記載内容が正しいことを宣誓する英文の宣誓書では、氏名、生年月日、性別、パスポート番号等のパスポートの記載事項を記載し、また「パスポートに記載されている署名」の欄には、パスポート保有者本人がパスポートの署名欄どおりの署名(日本人の場合、漢字であることも多いです)を記載する必要があります。

その上で、パスポート保有者本人が、宣誓書の一番下の署名欄に署名します(この一番下の署名は、英語でかまいません)。

また、公証後は、原則としてインド大使館で認証を受ける必要があります。もっとも、日本およびインドは、「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」の加盟国であるため、アポスティーユ(Apostille)という形式での証明を付与してもらうことで、インド大使館での認証に代えることができます。

日本の場合、東京の公証役場であれば、公証とアポスティーユ付与を同時に行うことが可能であるため、通常は認証のためにインド大使館まで赴く必要はなく、公証役場で公証とアポスティーユ付与を同時に依頼すれば足りることになります。

なお、公証役場での公証およびアポスティーユ取得手続を代理人(コンサルタント、弁護士等)に依頼する場合、代理人から、本人の登録印(実印)が押印された委任状、および印鑑証明書の原本を、公証役場に提出する必要があります。

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次回は、③~⑤の住所証明について解説していきます。

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