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デジタル署名認証(DSC)取得マニュアル その1

インドに事業拠点を設立する場合、それが支店/駐在員事務所/プロジェクトオフィスであれ、会社(100%子会社または合弁会社)であれ、必ず現地の代表者(または取締役)はデジタル署名認証(Digital Signature Certificate)を取得する必要があります。

駐在員事務所、支店、プロジェクトオフィスは設立後に、会社(現地法人、合弁会社)は設立時に、会社登記局(Registrar of Companies)に登記する必要がありますが、現在、インドでは、これらの登記申請手続は全てインド企業省(Ministry of Corporate Affairs)のウェブサイトである「MCA21」を通じたオンライン申請により行うこととされています。

インド企業省の「MCA21」のウェブサイトはこちら↓
http://www.mca.gov.in/MCA21/index.html

オンラインで登記申請を行う際に必要となるのが、申請者の電子署名認証(Digital Signature Certificate (DSC))です。

DSCとは、署名を電子的に登録したものであり、日本でたとえて言えば、印鑑登録が電子化されたものと考えるとわかりやすいかと思います。

インドでは、書類を公的または私的機関に提出する場合、名義人本人により書類が作成されたことを証明するため、名義人による当該書類への署名が求められることが通常ですが、オンラインで書類を提出する場合、手書きで署名することは不可能です。そこで、手書きの署名に変わるものとして、DSCを取得し、オンラインで提出する書類に貼付することになります。

インドでは、政府当局その他により多くの書類のオンライン提出が認められて(あるいは強制されて)いますが、通常、書類をオンラインで提出する場合、必ず当該書類の名義人のDSCを貼付する必要があります

DSCは、DSCが記録されているUSBトークン(フラッシュメモリー)をコンピュータに挿入し、オンライン申請の画面上の署名欄をクリックして、署名の選択画面から自己のDSCを選択することにより、貼付することができます。

DSCには、そのセキュリティのレベルに応じて、Class1からClass3までありますが、事業拠点の登記に必要なDSCは、Class2のDSCです。そのため、支店/駐在員事務所/プロジェクトオフィス/会社を設立、登記するにあたっては、事業拠点の代表者(または取締役)となる予定の者が、Class2のDSCを取得する必要があります。
(ただし、会社の場合、全取締役がDSCを取得することまでは不要であり、誰か1人が取得すれば、とりあえずの用は足ります。もっとも、全取締役が取得しておいた方が、なにかと便利ではあります)

DSCには有効期間があり、Class2のDSCの場合、有効期間は2年間ですが、登録委託業者によっては有効期間が1年のDSCを作成することもできます(ただし、有効期間が長い方が更新の手間が省けるため、通常はあえて有効期間が1年間のDSCを作成する理由はありません)。

DSCを取得するためには、DSCの作成と認証登録を代行する専門の登録委託業者に依頼する必要があります。登録委託業者は、インド企業省のウェブサイト に列挙されており、201011月現在、8社が登録を受けています。
8社のいずれを選んでも、作成されるDSCの内容は同一であるため、手数料や地理的便宜等を考慮して、あるいは適当に、登録委託業者を選ぶことになります。

8社の内訳は、以下のインド企業省のウェブサイトで確認できます。
http://www.mca.gov.in/MCA21/dca/dsc/certifying-new.html

日本企業に比較的よく利用されているのは、TATAグループのTATA Consultancy Services(リンク先の表の2)や、SatyamグループのSafescrypt(Sify)(リンク先の表の4)などです。
ちなみに、私自身はSifyの方をよく利用しています。

登録委託業者が決まったら、当該登録業者の個人(individual)用のClass2DSC申請フォームに、必要事項を記載します。必要記載事項は、登録委託業者によってやや異なりますが、概ね以下のとおりです。
・氏名
・性別
・生年月日
・住所(日本人の場合、日本の現住所)
・電話番号
・メールアドレス

TATA Consultancy ServicesのClass2DSC申請フォームはこちら↓
http://tcsdigitalsignature.com/form/TCSClass2IndividualDSCForm.pdf

SifyのClass2DSC申請フォームはこちら
http://www.digitalsignatureindia.com/form/SIFY-Class2-Individual.pdf

DSCフォームは、署名の真正等につき、銀行その他の第三者に認証してもらう必要があり、たとえば、TATA Consultancy Servicesの場合、申請者が口座を有する銀行から、Letter of Authority(承認レター)を発行してもらう必要があります(書式は申請フォームに添付されています)。

もっとも、日本の銀行は、このような英文による認証の依頼に対応していないこともあるため(実は、ここのハードルは結構高いです)、認証を依頼する場合、海外業務を広く行っている銀行や外資系銀行などに、事情を説明して依頼することが一般的です。

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次回は添付書類の説明です。

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